MECE3 収入を増やすためには?
【問】
収入を増やすためには、仕事をする、投資をするなど様々な方法が考えられます。それら方法を抜けや漏れがないよう整理してください。
【回答例】
売る
・・・モノ(所有物、製作物、制作物(創作物)
サービス/時間/労力(知識/情報、技能/体験、物理的支援(時間と空間))
貸す
・・・モノ(所有物、製作物、制作物(創作物))
サービス/時間/労力(知識/情報、技能/体験、物理的支援(時間と空間))
もらう
・・・モノ(祝儀、遺産、助成金、拾得物(権利、お礼))
【解説】
ポイントは「自分がどうやって収入を得ているかを振り返り、その方法を思いつくまま列挙したうえで共通点を見つけていくこと」です。
収入を得る方法として、私は以下の19の方法を思いつきました。
”仕事をする、私物を売る、親に援助してもらう、投資する、銀行に預ける(利息)、給付金をもらう、ギャンブルをする、拾う、自分で創ったものを売る、安く買って高く売る、動画を流して広告収入を得る、ポイ活する、土地を貸す、保険金をもらう、残業する、副業する、懸賞企画に応募する、お詫びされる、人から借りる”
次に共通点を探していきます。
共通点を探すヒントとして、一般的に、モノやサービスを『売る』あるいは『貸す』対価としてお金をもらっていることを思い出しました(『売る』と『貸す』のおおきな違いは、手元に残るか否か)。
その視点で共通点を探していくと、”私物を売る、自分で創ったものを売る、投資する、安く買って高く売る”は『売る』という共通点があることに気が付きます。
また、”仕事をする、投資する、銀行に預ける(利息)、動画を流して広告収入を得る、土地を貸す”は『貸す』という共通点があることに気が付きます。
ここで次に、上記の共通点として分類しきれなかった”親に援助してもらう、給付金をもらう、ギャンブルをする、拾う、ポイ活する、保険金をもらう、残業する、副業する、懸賞企画に応募する、お詫びされる、人から借りる”について再検討していきます。
”ポイ活する、残業する、副業する、懸賞企画に応募する”は、労力や時間を『貸す』仕事の一環と考えられますので、そこに整理できると判断しました。
”ギャンブルをする”は、宝くじであればクジを買いますし、パチンコであれば玉を借りています。
”保険金をもらう”は、保険に加入し、掛け金を支払うことで有事の補償を受け取る権利を買っています。
これらは買う、あるいは借りる時点でお金を支払っています。必ずしも支払ったお金が回収できるとは言い切れませんが、場合によっては支払った以上のお金を手にすることもできます。
改めて『売る』に整理した内容を見てみると、”投資する” ”安く買って高く売る(せどり)”が入っていることに気が付きます。
これらも、確実に収入が増えるとは言い切れませんが、場合によっては支払った以上のお金を手にすることができます。
結局のところ、両者の違いは、確率・確実性の高さにあると考えられますので、手法としては同じであると判断し、”ギャンブルをする” ”保険金をもらう”も『売る』に整理しました。
”親に援助してもらう、給付金をもらう、拾う”は、『売る』あるいは『貸す』という能動的に動いた結果というより、こちらは何もせず相手方から受動的に受け取るものになりますので『もらう』という共通点があることに気が付きます。
”人から借りる”は、一時的には収入になりますが返済する必要があります。また『売る』『貸す』『もらう』とも違いますので、アイデアベースでは検討したものの、ここからは除外させます。
以上の結果より、まずは『売る』『貸す』『もらう』の3種類に大分類しました。
次に中分類を整理していきます。
ここで、改めて思いついた19の方法を見てみると、物理的な”モノ”と非物理的な”サービス、時間、労力”の2種類に分けられることがわかりました。
『物理的な”モノ”』
私物、投資、利息、給付金、ギャンブル、自分で創ったもの、動画、広告収入、土地、保険金 など
『非物理的な”サービス、時間、労力”』
仕事、援助、ポイ活、残業、副業、応募 など
『売る』『貸す』『もらう』のすべてに重複しており、スマートな分類にはなっていませんが、一旦、こちらを採用していきます。
最後に小分類化です。
これまではアイデアベースで、思いつくまま収入を得る方法を列挙しましたが、あれもこれもと挙げていってもキリがありません。
従いまして、これまでの手順同様、中分類化された項目内で共通点を探し整理した結果、下記を採用しました。
モノ
所有物(土地や家と言った不動産、私服などすでに購入済みのもの)
製作物(食品や家具・家電など日常生活で必要になるもの)
制作物(デザインやアートなど生活の満足感を高めるもの、創作物)
サービス、時間、労力
知識/情報(塾やコンサル、メディア)
技能/体験(マッサージや美容、ワークショップ)
物理的支援(駐車場やホテル(空間)、タクシーや家事代行(時間))
モノ
祝儀(冠婚葬祭で親族や知人などから受け取る祝い)
遺産(家族や親族から受け継ぐ資産)
助成金(国や行政機関から受け取る制度)
拾得物(落とし主からの返礼、持ち主不明時に受け取る権利)
今後、この表を活用するとどこにも属さないケースもでてくる可能性は大いにあります。
それらについては、一旦、”その他”で括っておき、小分類化として纏められる時に改めて追加することをお薦めします。