top of page

Aー28.改善・戦略の立案(具体例)

  • 執筆者の写真: Yアカデミー
    Yアカデミー
  • 2023年9月18日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年3月23日

ree

『優先順位の決定』の具体例について解説します


経営者、学生、主婦の3ケースをつくってみました。ここでは優先順位の高い課題に対するアプローチ方法としての戦略(積極的戦略展開)を決定します。

ree
(問題解決のフロー図)


「生ハム」を加工販売している経営者A                   


ビジョン
ここでしか味わえない食肉加工品を世に広めること

課題の優先順位
将来のあるべき姿を創造すること
明確な販売戦略を策定すること
熟成生ハムに代わる第2の柱を創造すること

外部環境(機会)
1.イタリアからの生ハム輸入禁止が続いている
2.生ハムの国内生産量は年々増加傾向にある
3.家庭で作るおつまみがマンネリ化しつつある

内部環境(強み)
A.新しいことへのチャレンジ精神
B.家族経営ゆえに追及できるこだわりの生ハム
C.留学経験を活かした食肉加工品以外の
  イタリアン商品の開発

最終的な課題(再修正)

ここでしか味わえない食肉加工品の販売および商品戦略を立案すること


戦略(積極的戦略展開)

生ハム使った高価格帯の家庭用イタリアン惣菜の開発(新商品開発)

解説

最終的な課題に関しては、将来のあるべき姿をビジョンの実現ととらえました。従ってその実現に向けて販売戦略と商品戦略をどのように組み立てていくかを最終的な課題にすべく修正しました。なお販売戦略と商品戦略は相関関係にありますので、ここでは2つの課題を同等に取り扱うことにしました。 戦略に関しては、生ハムの国内生産量が増加していることからチャンスである一方でライバルが増加している状況を脅威ととらえました。しかしながら同社は熟成生ハムで差別化戦略は確立できていますので、これ以上に生ハムカテゴリーを成長させるより、家庭で作るおつまみのマンネリ化に対する解決策を講じる方が良いと考えました。経営者Aには新しいことにチャレンジする精神が強く、また熟成生ハムを開発したときのように、新たなこだわりの商品を開発する環境も整っています。こだわりを持つということはそれだけコストがかかりますので価格帯は高価格帯を狙い、マンネリ化している家庭向けの商品を数量限定で販売することを目指します。なおこだわりの商品としてはイタリア留学経験で日本人が知らない現地料理に関する知識もありますので、その強みが発揮できるイタリアン料理をベースにした商品開発を進めようと思います。



「卒業後の進路」を考えている大学生B                   


ビジョン
自分の軸を確立すること


課題の優先順位
自信を持つ習慣を身につけること
人生を振り返って一番楽しかったことを見つけること

外部環境(機会)
1.労働移動円滑化が推進されている
2.就職・転職に有利な資格がある
3.自分らしさを大切にする傾向がある

内部環境(強み)
A.金銭的に余裕があり自分がやりたいことが
  できる環境
B.市から表彰されるほど子供や高齢者のため
  にサポートする姿勢
C.人のためならば最後まで諦めずやりきる姿勢

最終的な課題(再修正)
自信を持つ習慣を身につけること
人生を振り返って一番楽しかったことを見つけること

戦略(積極的戦略展開)

福祉関係の資格取得(強みの強化)

解説

最終的な課題に関しては、ビジョン=課題ととらえていました。その課題を達成させるために自信を持つ習慣を身につけること、また人生を振り返って一番楽しかったことを見つけることを優先的に進めることにしました。 戦略に関しては、優先順位の高い「自信を持つ習慣を身につけること」からはじめます。現在、労働移動の円滑化が推進されており、就職・転職に有利な資格が多数あります。従って将来的な視点から資格取得を目指すことを推奨します。問題は「どのような資格を目指すか」ですが、市に表彰されるほど子供や高齢者のためにサポートする姿勢が強いことから子供や高齢者のサポートができる福祉関係の資格が望ましいと考えます。仮に資格取得の費用が高いとしても両親の支援も受けられますので金銭的な問題はないと言えます。市から表彰された事実とは別に資格があれば説得力は増し、また資格取得で自信にもつながると考えました。



「貯金」を考えている主婦C                        


ビジョン

サロンを早く開業すること


課題の優先順位
低資金で開業できるビジネスプランを策定すること
ライバルを増やさないこと(競争優位を確立すること)

外部環境(機会)
1.デジタル発展によりCtoCモデルができている

2.可処分所得が減少している

3.副業を認める企業が増えつつある


内部環境(強み)
A.家事テクスキルを持った保育士

B.自分がやりたいことを認めてくれる家族

C.人と話すことが好き


最終的な課題(再修正)
ライバルに真似できないビジネスプランを策定すること

戦略(積極的戦略展開)

保育園や託児所への出張講座(市場開拓、種蒔き)

解説

最終的な課題に関しては、ライバルに真似できないビジネスプランを策定することとしました。低資金で開業できるビジネスプランを策定すること、ライバルを増やさないこと(競争優位を確立すること)が優先順位の高い課題としましたが、ライバルを増やさない方法のひとつに、スタートアップを早めること(先行者優位の確保)があります。しかしながら早く開業しても「低資金の開業」だけでは模倣困難性は低く(参入障壁が低い)、ライバルが次々と増える結果になります。ライバルが追従できないための施策を現段階から検討しておくべきと考え、テーマを広げたライバルに真似できないビジネスプランに修正しました。 戦略に関しては、デジタル技術の発展により評判が口コミで伝わりやすく、消費者間での商売がおこないやすい時代になりました。従ってまずは知ってもらい、その上で人に伝えてもらえることができれば、スタートアップ以降の展開がしやすくなります。具体的なアプローチ方法としては、家事テクスキルを持った保育士という強みを活かし、保育園や託児所で乳幼児の子育てをおこなっているお母さんに知ってもらおうと思います。保育士だからこそ保育園や託児所の実情(悩みごと)もよく知っていますので、話を持っていく際のハードルは比較的低いと考えます。また提案の際も、保育園勤務時代と子育ての実体験がありますので、母親が抱える悩みは良く知っています。母親だけでなく子供にとっても最適な解決方法を母親目線で提案してあげれば共感を得てもらいやすくなるのではないかと考えました。




改善・戦略の立案の解説は以上です。またネタが思いついたら追記します。


コメント


Yアカデミー

©2023 Yアカデミー

bottom of page